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子供の頃から踊ることが大好きでした。ある土曜日、近所のYMCAに行って、ジムの中でダンスレッスンを受けていました。私の両親には経済的に私が踊ることをサポートすることが実はできなかったので、地元で教えてくれる先生に自分から声をかけて、レッスンがしたいと伝えました。
ダンスレッスンを受ける過程で、Richard Jonesさんというダンサーに出会いました。彼はLuigiの元で勉強をしていた人です。私は当時ジャーナリストとして働いていました。ただ、Richard先生に、とにかくダンスレッスンを受けるように言われ、まずはニューヨークのSteps on Broadwayのスカラーシップ制度に申し込み、運良く合格。そこでトレーニングをするようになりました。
ある時、他の3人のダンサーと一緒に住んでいたのですが、その友人たちが、「ボブ・フォッシーという人がダンサーを探すオーディションをやるみたいだから一緒に行こうよ」と誘ってきました。絶対に一緒に行こうって。私自身オーディションなど受けたことがなかったし、そのための練習をしたことがなかったので尻込みをしていたのですが、友人たちに押されていくことにしました。知り合いからダンスヒールを借りて。
オーディションは3日間続き、、、最後に”Dancin’”という作品に出演するように言われました。
ボブはその後私にとっての親となり、先生となりました。タップダンスから独特な作品の踊り方まで、徹底的に教わりました。ボブが亡くなる直前まで、複数の作品に出演しました。
一方で、私は電気技術士としての資格も取り、「レ・ミゼラブル」などの舞台の裏方としても仕事をしました。舞台がどう成り立っているのかを知りたかったんです。
ダンサーとして、パフォーマーとして成功するには、トレーニングが必要だと思っています。歌、バレエ、タップなどなど。ステージに出演していた頃も、本番が終わってから毎日練習していました。とにかく全部、できることは全部やりました。なぜなら、いざというときに準備が出来ていないといけないからです。自分が持っているものを、常に研ぎ澄ませておかないといけないからです。そして常に変わり続けること。自分を作り直し続けることが大事だと思っています。
例えば、今ブロードウェイでは、「Hamilton」というミュージカル作品がとても人気です。ラップやヒップホップを多く使った画期的な舞台なのですが、そこでダンサーとして活躍したければ、バレエを受けるように言います。あなたはあなた自身が作るプロダクト(商品)です。ミュージカルで活躍するためには、常に自分を磨き続けないといけません。
私は、ここBDCの生徒さんが大好きです。いつもやる気と情熱に満ち溢れていて、私がみんなと共有したいと思っていることにいつもオープンでいてくれます。新しくお目にかかる人も、最初は少しシャイですが、すぐに打ち解けてくれます。
努力をする人、トレーニングに懸命な人を、私はもっとサポートしたいと思います。そういう人が大好きだからです。そしてここのクラスは、愛情に満ち溢れているといつも感じています。
経験を少し多く積んでいる人が、そうでない新しい人に少しずつ知恵や経験を伝えていく。そんなクラスにしたいと思っています。だから怖がらずに飛び込んでみて欲しいです。それがあなた自身の経験になりますから。本当に楽しいですよ!
Diane LaurensonClass: JAZZ
数々のブロードウェイミュージカル作品に出演経験を持つ大ベテラン。ボブ・フォッシーおよびグエン・バーデンのもとで「Dancin'(米国/カナダ・イタリア・パリ・日本・ロンドン公演)」、ブロードウェイとナショナルツアー「Sweet Charity」「Big Deal」に出演。 その他ブロードウェイでは「Gypsy」「Dangerous Games」「The Little Prince」、ナショナル&インターナショナルツアーの「West Side Story」「Anything Goes」に出演。
最近では、アメリカで受賞歴のある「The Music Man」「Chicago」「Beauty and the Beast」「West Side Story」「Peter Pan」などの作品を振付。また、上海では「Shanghai Bund」を初演するなど、ニューヨークを拠点とするAmerican Musical Theatre Dance Companyの共同芸術監督も務める。
振付師だけでなくSteps on BroadwayおよびBDC-NYCで20年以上にわたり教員を務め、世界各地(米国、カナダ、メキシコ、アルゼンチン、日本、中国、オーストラリア、ニュージーランド、フランス、イギリス)でTheater Master Classを開講している。 また電気技師の資格も持ち、数々のブロードウェイ作品のバックステージ・スタッフとしての顔も持つ。